
Mr.Childrenの桜井和寿さんがフロントマンを務める「Bank Band(バンクバンド)」。
そして、国民的バンド「Mr.Children」。
同じボーカルなのに、一体何が違うのだろうと疑問に思ったことはありませんか?
この記事では、多くの人が抱くBank Bandとミスチルの違いに関する疑問に答えます。
Bank Bandの結成のきっかけは社会貢献活動にあり、その活動歴や今後の活動の展望もMr.Childrenとは大きく異なります。
また、ミスチルが影響を受けたバンドが生み出す音楽スタイルと、Bank Bandが奏でるカバー曲やBank Bandのオリジナル曲との間には、楽曲テーマやメッセージに明確な違いが見られます。
両者の人気シングルやアルバム、そしてフェスでのライブパフォーマンスを比較することで、それぞれのファン層やファンとの交流イベントへの考え方の違いも浮き彫りになるでしょう。
さらに、Bank bandの売上がどのように使われるのか、メンバー概要といった基本的な情報から、楽曲テーマやメッセージの違いまで、あらゆる角度から二つのバンドを徹底的に掘り下げていきます。
基本情報で見るBank Bandとミスチルの違い
バンクバンドの結成のきっかけは?

Bank Bandの結成のきっかけは、音楽を通じた社会貢献活動にあります。
具体的には、2003年に音楽プロデューサーの小林武史さん、Mr.Childrenの桜井和寿さん、そして坂本龍一さん(現在はクレジットされていない)の3名が中心となって設立した非営利組織「ap bank」の活動資金を賄うために結成されました。
ap bankの「ap」とは「Artists' Power(アーティストの力)」と「Alternative Power(もうひとつの力)」を意味しており、自然エネルギーをはじめとする環境プロジェクトへの融資を主な目的としています。
つまり、Bank Bandは単なる音楽活動を目的としたバンドではなく、ap bankの理念を実現するための、いわば「活動資金調達部隊」としての側面が非常に強いのが特徴です。
このため、Bank Bandの活動はap bankが主催する野外音楽フェス「ap bank fes」が中心となっており、その収益はap bankの活動資金として活用されています。
Bank Band結成のポイント
Bank Bandは、環境問題や社会貢献を目的とする非営利組織「ap bank」の理念を音楽で体現し、その活動を支えるために生まれました。
バンド活動そのものが目的ではなく、より大きな目標を達成するための手段として結成された点が、Mr.Childrenとの最も根本的な違いと言えるでしょう。(参照:ap bank 公式サイト)
ミスチルが影響を受けたバンドは?

Mr.Childrenは、特定のバンドだけではなく、非常に幅広いジャンルの音楽から影響を受けていることで知られています。
桜井和寿さん自身が公言している影響源として、国内外の様々なアーティストが挙げられます。
特に有名なのは、The Beatlesからの影響です。
ポップなメロディラインやコード進行、そして音楽的な実験精神は、Mr.Childrenの楽曲の随所にその影響を見ることができます。
また、イギリスのシンガーソングライターであるElvis Costelloも、桜井さんが多大な影響を受けたと語るアーティストの一人です。
彼の紡ぎ出す文学的な歌詞や、捻りの効いたメロディは、初期のMr.Childrenの作風に色濃く反映されています。
国内では、浜田省吾さんやサザンオールスターズといった偉大な先達からの影響も公言しています。
普遍的なテーマを扱いながらも、多くの人々の心に響くメッセージを届けるスタイルは、これらのアーティストと共通する部分が多いでしょう。
多様な音楽性がオリジナリティに
このように、洋楽のロックやポップスから日本の歌謡曲まで、多様な音楽を吸収し、それらを独自のフィルターを通して昇華させることで、Mr.Childrenならではの「ミスチルサウンド」が確立されました。
特定のジャンルに固執しないこの姿勢が、幅広い世代から支持される理由の一つです。
両バンドのメンバー概要を比較

Bank BandとMr.Childrenは、メンバー構成において決定的な違いがあります。
一言で言えば、Mr.Childrenが「固定メンバーによるバンド」であるのに対し、Bank Bandは「プロジェクト型のスペシャルバンド」です。
この違いを理解するために、以下の表で両者のメンバー構成を比較してみましょう。
項目 | Mr.Children | Bank Band |
---|---|---|
中心人物 | 桜井和寿 (Vo/Gt), 田原健一 (Gt), 中川敬輔 (Ba), 鈴木英哉 (Dr) | 桜井和寿 (Vo/Gt), 小林武史 (Key) |
メンバー構成 | 1989年の結成以来、不動の4人メンバーで活動。 | 桜井・小林を核とし、実力派ミュージシャンがプロジェクトごとに集結する流動的な構成。 |
活動形態 | バンド主体。楽曲制作、レコーディング、ライブツアーなど、全て4人を中心に行う。 | プロジェクト主体。ap bank fesや特定イベントのために編成され、活動期間も限定的。 |
一体感 | 長年の活動で培われた、阿吽の呼吸とも言える強固な一体感とグルーヴが特徴。 | トップミュージシャン同士の化学反応から生まれる、緊張感とスリリングなセッションが魅力。 |
このように、Mr.Childrenが「家族」のような結束力を持つ組織であるとすれば、Bank Bandは「オールスターチーム」のように、特定の目的のために最高のメンバーが集結する組織と言えるでしょう。
これまでの両バンドの活動歴

Mr.ChildrenとBank Bandでは、その活動の歴史とペースも大きく異なります。
Mr.Childrenが継続的な活動を続ける一方、Bank Bandは特定の期間に集中して活動する傾向があります。
Mr.Childrenの活動歴
1992年のメジャーデビュー以来、30年以上にわたり日本の音楽シーンのトップを走り続けています。
コンスタントにオリジナルアルバムをリリースし、それに伴う大規模な全国ツアーを開催するのが基本的な活動サイクルです。
数々のヒット曲を生み出し、音楽賞も多数受賞。その活動は途切れることなく、常にファンに新しい音楽を届け続けています。(参照:Mr.Children 公式サイト)
Bank Bandの活動歴
2004年にアルバム『沿志奏逢』で活動を開始。
主な活動の舞台は、2005年から始まった「ap bank fes」です。
このフェスはほぼ毎年開催されてきましたが、東日本大震災の復興支援など、社会的な状況に応じて開催形式やテーマを変えながら活動してきました。
アルバムリリースも数年に一度のペースであり、Mr.Childrenのように毎年精力的に活動するというよりは、社会にメッセージを届けたい重要なタイミングで姿を現す、というスタンスです。
活動の「密度」と「頻度」の違い
Mr.Childrenは「高頻度・高密度」で長期的な活動を続けるバンドです。
一方、Bank Bandは「低頻度」ながら、一つ一つの活動に社会的なメッセージを込めた「超高密度」なプロジェクトと言えます。
この活動スパンの違いも、両者を理解する上で重要なポイントです。
ターゲットとしているファン層

Mr.ChildrenとBank Bandは、フロントマンが同じ桜井和寿さんであるため、ファン層が重なる部分は大きいですが、その中心となるターゲット層には少し違いが見られます。
Mr.Childrenのファン層は、非常に幅広く、老若男女を問いません。
90年代のヒット曲と共に青春を過ごした30代~50代が中心ではありますが、親世代の影響で聴き始めた10代・20代のファンも多く、まさに「国民的バンド」という言葉がふさわしい支持の広がりを持っています。
彼らが歌うのは、恋愛、人生、友情といった、誰もが共感できる普遍的なテーマだからです。
一方、Bank Bandのファン層は、Mr.Childrenのファンに加えて、より社会的なテーマに関心を持つ層にアピールする傾向があります。
環境問題や社会貢献といったap bankの理念に共感する人々や、Bank Bandがカバーする多様なアーティストのファンも含まれます。
音楽を楽しむだけでなく、その先にある社会的なメッセージや活動意義を重視するリスナーが、Bank Bandの主要なターゲットと言えるでしょう。
ファン交流イベントの開催状況

ファンとの交流という点においても、両者のスタンスには違いがあります。
Mr.Childrenは、公式ファンクラブ「FATHER&MOTHER」を運営しており、会員限定のライブツアーやイベントを不定期で開催しています。
これは、長年にわたってバンドを支えてくれるファンへの感謝を形にするためのものであり、ファンとの直接的なコミュニケーションを大切にする姿勢がうかがえます。
対照的に、Bank Bandには公式のファンクラブは存在せず、特定のファンに向けた交流イベントも基本的にはありません。
これは、Bank Bandが特定のアーティストのファンコミュニティを形成することを目的としているのではなく、あくまでap bankの理念を広めるためのプロジェクトであるためです。
言ってしまえば、Bank Bandにとっての「ファンサービス」とは、ap bank fesという素晴らしい空間を創り上げ、音楽を通じて来場者一人ひとりに社会や環境について考える「きっかけ」を提供すること自体なのかもしれませんね。
このように、ファンとの関わり方一つをとっても、Mr.Childrenが「バンドとファン」という関係性を重視するのに対し、Bank Bandは「活動の趣旨に賛同する仲間」として、より広い枠組みでリスナーと繋がろうとしていることがわかります。
音楽性から紐解くBank Bandとミスチルの違い
- それぞれの音楽スタイルの特徴
- 楽曲テーマに込めるメッセージ
- 楽曲テーマやメッセージの違いとは?
- Bank Bandのカバー曲の魅力
- Bank Bandを代表する曲たち
- 両者の人気シングルを聴き比べ
- アルバムに込められたコンセプト
それぞれの音楽スタイルの特徴

Mr.ChildrenとBank Bandの音楽スタイルは、同じ桜井和寿さんが歌っているとは思えないほど、明確な違いがあります。
Mr.Childrenの音楽スタイル
Mr.Childrenの音楽スタイルは、「桜井和寿というソングライターの世界観を表現するための音楽」と言えます。
ポップスを基軸としながらも、ロック、バラード、フォーク、さらにはエレクトロニカまで、非常に幅広いジャンルの音楽性を貪欲に取り入れています。
これは、楽曲のテーマや伝えたい感情を最も効果的に表現するためのアプローチであり、常に変化し続ける多様性こそがMr.Childrenの音楽的な特徴です。
バンドメンバー4人の化学反応によって生み出される、緻密に構築されたバンドサウンドも欠かせない要素です。
Bank Bandの音楽スタイル
一方、Bank Bandの音楽スタイルは、「楽曲そのものが持つ魅力を最大限に引き出すための音楽」と表現できます。
特にカバー曲においては、小林武史さんの丁寧かつ洗練されたアレンジが光ります。
アコースティック楽器を主体としたオーガニックなサウンドが多く、原曲へのリスペクトを払いつつも、Bank Bandならではの温かみのあるサウンドに再構築します。
桜井さんのボーカルも、ここでは「表現者」として一歩引いた立場にあり、楽曲に寄り添うように歌い上げるのが特徴的です。
表現の主体の違い
Mr.Childrenは「自分たちの内面から生まれるオリジナリティ」を追求するのに対し、Bank Bandは「既にある名曲の素晴らしさを再発見させる」という、アプローチのベクトルが全く異なります。
楽曲テーマに込めるメッセージ

楽曲のテーマやそこに込められるメッセージも、両バンドのアイデンティティを明確に示しています。
Mr.Childrenの楽曲テーマは、極めてパーソナルで普遍的です。
恋愛の喜びや痛み、人生の苦悩や希望、社会に対するちょっとした疑問など、桜井和寿さん個人の視点を通して描かれる「ミクロな世界」が中心です。
しかし、その個人的な感情の機微が、聴く人それぞれの人生と重なり合うことで、多くの人々の共感を呼びます。
「Tomorrow never knows」や「終わりなき旅」のように、個人の背中をそっと押してくれるような応援歌が多いのも特徴です。
対して、Bank Bandが扱うテーマは、より社会的でマクロな視点を持っています。
ap bankの理念に基づき、環境問題、共生、利他主義といった大きなテーマを掲げることが多いです。
オリジナル曲である「to U」や「こだま、ことだま。」では、「君」や「僕」という個人的な関係性を超えて、社会全体や未来に向けた大きな愛や祈りが歌われます。
ここでの桜井さんの歌詞は、一個人の感情の吐露ではなく、社会に対するメッセージの発信者としての役割を担っています。
楽曲テーマやメッセージの違いとは?

前述の通り、Mr.ChildrenとBank Bandの楽曲テーマとメッセージには明確な違いがあります。
この違いをより深く理解するために、両者の視点を対比してみましょう。
Mr.Childrenが「内省的・個人的」なメッセージを発信するのに対し、Bank Bandは「外向的・社会的」なメッセージを発信します。
これは、バンドの成り立ちそのものに起因するものです。
項目 | Mr.Children | Bank Band |
---|---|---|
視点 | 個人 (ミクロ) | 社会 (マクロ) |
メッセージの方向性 | 内向き (自己との対話、個人的な感情) | 外向き (社会への問いかけ、未来への提言) |
キーワード例 | 愛、夢、孤独、希望、不安、葛藤 | 共生、循環、利他、環境、平和、繋がり |
役割 | リスナー個人に寄り添い、共感を促す。 | リスナーに社会問題を提示し、問題意識を喚起する。 |
大切なことを思い出させてもらった。
— かずちるのAnother Story🟨 (@kazuchil_2nd) February 16, 2025
そして新たな気づきがあった。
これを忘れないようにしてこれからも大切にしていきたい。
抽象的な感想だけどこんな感じです。
「この素晴らしい気持ちを真空パックしておけないもんかなぁ」
Mr.Children、Bank Bandには感謝の気持ちでいっぱい。#apbankfes pic.twitter.com/7QmyUgz5h7
例えば、「悩み」というテーマを扱う場合、Mr.Childrenは「こんな悩み、自分だけじゃないんだ」という安心感を与えてくれるのに対し、Bank Bandは「その悩みの原因は、もっと大きな社会構造にあるのかもしれない」と考えさせてくれる、といった違いがあるかもしれません。
どちらが良いというわけではなく、桜井和寿という一人のアーティストが、異なる二つの表現の場を使い分けることで、メッセージの多角的な発信を可能にしていると言えるでしょう。
Bank Bandのカバー曲の魅力

Bank Bandの音楽活動において、カバー曲は非常に重要な位置を占めています。
彼らのカバーの魅力は、単なる名曲の再現に留まらない、独自の解釈と深いリスペクトにあります。
プロデューサーである小林武史さんの手腕により、原曲のメロディや歌詞の美しさを損なうことなく、ピアノやストリングスを基調とした温かくも洗練されたサウンドに生まれ変わらせます。
これにより、既に知っているはずの曲が、まるで新曲のように新鮮な感動を与えてくれるのです。
また、桜井和寿さんのボーカルも大きな魅力です。Mr.Childrenで見せるエモーショナルな歌唱とは異なり、Bank Bandでは一人の「歌の伝え手」に徹し、言葉一つひとつを大切に、丁寧に歌い上げます。
これにより、歌詞に込められた本来の意味や情景が、より深くリスナーの心に染み渡ります。
代表的なカバー曲
- 「糸」 (中島みゆき)
- 「若者のすべて」 (フジファブリック)
- 「歌うたいのバラッド」 (斉藤和義)
- 「緑の街」 (小田和正)
これらの選曲は、世代やジャンルを超えており、日本のポップミュージック史における名曲を再発見するきっかけにもなっています。
Bank Bandを代表する曲たち

Bank Bandはカバー曲のイメージが強いですが、社会的なメッセージを込めた素晴らしいオリジナル曲も発表しています。
最も象徴的な楽曲は、Salyuとのデュエット曲「to U」です。
ap bankのテーマソングとも言えるこの曲は、「利他」の精神をテーマにしており、他者への思いやりや愛情が巡り巡って平和な世界を創るという壮大なメッセージが込められています。
また、東日本大震災の復興支援を念頭に作られた「こだま、ことだま。」も代表曲の一つです。
人と人との繋がりの大切さや、言葉が持つ力をテーマにしたこの曲は、困難な状況にある人々の心に寄り添う、優しさに満ちた楽曲です。
2021年に発表された「forgive」は、宮本浩次(エレファントカシマシ)をボーカルに迎えた楽曲で、コロナ禍の世界に向けて「許し」というテーマを投げかけました。
これらのオリジナル曲に共通しているのは、常にその時代の社会状況と向き合い、音楽を通して人々に何を伝えるべきかを真摯に考えている点です。
Bank Bandの存在意義そのものを体現した楽曲群と言えるでしょう。
両者の人気シングルを聴き比べ

Mr.ChildrenとBank Bandの人気曲を比較すると、その音楽性の違いがより鮮明になります。
ぜひ公式動画でその世界観の違いを体感してみてください。
Mr.Childrenの人気シングル例
これらの楽曲は、キャッチーなメロディ、共感を呼ぶ歌詞、そしてバンドの一体感が凝縮されたアレンジが特徴です。
多くの曲がドラマやCMのタイアップとして制作され、お茶の間に広く浸透しました。
まさにJ-POPの王道を行く、大衆性と芸術性を両立させた楽曲と言えます。
Bank Bandの人気曲例
Bank BandはシングルCDという形態でのリリースは少ないですが、アルバム『沿志奏逢』シリーズに収録されている楽曲が人気です。
特に「糸」のカバーは、結婚式の定番ソングになるなど、Bank Bandのバージョンが広く親しまれています。オリジナル曲では、やはり「to U」が圧倒的な知名度を誇ります。
これらの楽曲は、タイアップ主導ではなく、ap bank fesという場で歌われることを通じて、口コミでじわじわと支持を広げていった点が特徴的です。
ヒットの生まれ方の違い
Mr.Childrenのヒット曲が、メディアを通じて爆発的に広がる「打ち上げ花火」だとすれば、Bank Bandの人気曲は、フェスやライブを通じて人々の心に深く根付いていく「焚き火」のような温かさと持続性を持っています。
各楽曲を聴くならこちら
紹介した楽曲は、各種音楽配信サービスで聴くことができます。
アルバムに込められたコンセプト

アルバム制作に対する考え方にも、両者のスタンスの違いが表れています。
Mr.Childrenのオリジナルアルバムは、その時々のバンドの状態や桜井さんの内面を色濃く反映した、一つの「作品」としてのコンセプトが明確です。
例えば、深海やBOLEROといったアルバムは、社会への違和感や内面の葛藤といった重いテーマで貫かれています。
一方で、HOMEは家族や日常の温かさを描くなど、アルバム一枚を通して一つの物語やメッセージを伝える、コンセプチュアルな作りになっています。
Bank Bandのアルバムは、現在までに『沿志奏逢』シリーズがリリースされています。
このタイトルは「志に沿って出逢う」という意味が込められており、ap bankの理念に共鳴したアーティストたちの楽曲を集めるという、「コンピレーション(編集盤)」としての側面が強いです。
アルバム全体で特定の物語を語るというよりは、時代を超えて歌い継がれるべき日本の名曲を集め、そこにBank Bandとしてのメッセージを添える、というコンセプトで作られています。
つまり、ミスチルのアルバムが桜井さんの「私小説」だとすれば、Bank Bandのアルバムは小林さんと桜井さんが編纂した「日本のポップス詞華集」といったところでしょうか。
どちらも非常に魅力的ですね。
アルバムをチェックする
両者の世界観が詰まったアルバムは、CDやレコードでじっくり楽しむのもおすすめです。
活動目的で知るBank Bandとミスチルの違い
ライブパフォーマンスの雰囲気

ステージ上でのパフォーマンスも、両者は対照的です。
Mr.Childrenのライブ
Mr.Childrenのライブは、壮大なエンターテインメントショーです。
巨大なスクリーンに映し出される映像、緻密に計算された照明、そしてスタジアムを揺るがすバンドサウンドが一体となり、観客を非日常の世界へと誘います。
桜井さんはステージを縦横無尽に走り回り、観客を煽り、全身全霊で歌を届けます。
これは、Mr.Childrenというバンドが持つエネルギーを最大限に解放し、ファンと一体になることを目指したパフォーマンスです。
Bank Bandのライブ (ap bank fes)
Bank Bandのライブは、よりオーガニックでリラックスした雰囲気が特徴です。
ap bank fesという自然豊かなロケーションも相まって、音楽フェスならではの開放感に満ちています。
桜井さんのパフォーマンスも、Mr.Childrenの時とは異なり、どこか力が抜け、一人の音楽好きとしてステージを楽しんでいるように見えます。
様々なゲストアーティストを迎え入れ、彼らの楽曲を共に演奏する姿は、ホストバンドとしての役割に徹しているかのようです。
会場全体で心地よい音楽と空間を共有することを重視したパフォーマンスと言えるでしょう。
なんかいろいろあって
— ロキ🎧 (@whowatch00roki) November 27, 2024
bank bandの はるまついぶき と 若者のすべて を鬼リピして助けられている……今🈁
フェスにおける立ち位置と役割

音楽フェスティバルへの参加においても、その立ち位置は明確に異なります。
Mr.Childrenが一般的な音楽フェス(例えば、ROCK IN JAPAN FESTIVALなど)に出演する場合、彼らは数多く出演するアーティストの中の「一組のヘッドライナー(主役級)」として参加します。
自分たちの持ち時間で、ヒット曲を中心に構成したセットリストを披露し、自分たちのファンはもちろん、他のアーティストのファンをも魅了することが期待されます。
一方、Bank Bandの主な活動の場は、自らが主催する「ap bank fes」です。
このフェスにおいて、彼らは単なる出演者ではなく、「ホストバンド」兼「オーガナイザー(主催者)」という役割を担います。
自分たちの演奏はもちろん、出演する様々なゲストアーティストのバックバンドを務めたり、イベント全体のコンセプトを来場者に伝えたりと、その役割は多岐にわたります。
彼らはフェスの「主役」であると同時に、他のアーティストや来場者、さらにはフェスに関わる全ての人々を繋ぐ「ハブ(中心軸)」としての役割を果たしているのです。(参照:ap bank fes 公式サイト)
参加と主催の大きな違い
Mr.Childrenは既存の「場」に参加するゲストですが、Bank Bandは自分たちで「場」を創造するホストです。
この立ち位置の違いが、パフォーマンスや責任の所在に大きな差を生んでいます。
Bank bandの売上とその使い道

両者の活動から得られる収益の使い道は、その活動目的の違いを最も象徴しています。
Mr.ChildrenのCDやグッズの売上、ライブの収益は、一般的な音楽ビジネスと同様に、バンドの活動継続のための資金となります。
楽曲制作費、レコーディング費用、ツアースタッフの人件費、所属事務所やレコード会社の運営費などに充てられます。
もちろん、メンバーや社員の生活を支えるための収益でもあります。
これに対し、Bank Bandの活動によって得られた収益は、その多くがap bankの活動資金として寄付・活用されます。
具体的には、ap bank fesの収益や、Bank Band名義でリリースされたCD・配信音源の収益の一部が、環境保全プロジェクトへの融資や、災害復興支援などに使われます。
利益の還流先
- Mr.Children:音楽活動を継続・発展させるために、音楽業界内に利益を還流させる。
- Bank Band:持続可能な社会を実現するために、社会全体に利益を還流させる。
Bank Bandの活動は、音楽を手段とした社会貢献活動そのものであり、利益を追求することを第一の目的としていない点が、決定的な違いです。
今後の活動におけるそれぞれの展望

今後の活動についても、それぞれの目的の違いから、異なる展望が考えられます。
Mr.Childrenの展望
Mr.Childrenは、これからも日本の音楽シーンを代表するバンドとして、質の高い音楽を創造し続けることが期待されます。
メンバーの年齢を重ねることで、表現する音楽のテーマやサウンドも変化していくことでしょう。
デビュー30周年を超え、今後も世代を超えて愛される新しい名曲を生み出しながら、長期的な視点でバンド活動を継続していくと考えられます。
Bank Bandの展望
Bank Bandの活動は、その時々の社会情勢と密接にリンクしていくでしょう。
環境問題はもちろん、新たな社会問題や大規模な災害が発生した際には、人々を勇気づけ、繋げるためのメッセージを発信する役割を担う可能性があります。
ap bank fesの開催形式も、時代に合わせて変化していくかもしれません。
常に社会が必要とするメッセージは何かを問い続け、音楽にできることは何かを模索していく、柔軟で社会的な活動が続くと予想されます。
まとめ:Bank Bandとミスチルの違い
この記事では、Bank BandとMr.Childrenの違いを、基本情報、音楽性、活動目的の3つの側面から徹底的に解説しました。
最後に、両者の違いを改めてまとめます。
- Bank Bandは社会貢献目的のプロジェクト、ミスチルは音楽活動主体のバンド
- Bank Bandはap bankの活動資金調達が目的、ミスチルはビジネスとして成立
- Bank Bandはメンバーが流動的、ミスチルは不動の4人
- Bank Bandの音楽はカバー中心で社会的、ミスチルはオリジナル中心で普遍的
- Bank Bandの歌詞はマクロな視点、ミスチルの歌詞はミクロな視点
- Bank Bandはap bank fesの主催者、ミスチルは各種フェスの出演者
- Bank Bandのライブはオーガニック、ミスチルのライブはエンタメショー
- Bank Bandの収益は社会へ還元、ミスチルの収益は音楽活動へ投資
- 桜井さんはBank Bandでは伝え手、ミスチルでは表現者としての側面が強い
- Bank Bandは社会情勢と連動、ミスチルはバンドのペースで活動
- Bank Bandは特定のテーマに特化、ミスチルは多様なテーマを扱う
- Bank Bandは理念への共感者を募る、ミスチルはファンとの関係性を築く
- Bank Bandは小林武史氏のプロデュース色が強い
- ミスチルはバンド4人の化学反応がサウンドの核となる
- 両者の活動は桜井和寿という表現者の多面性を示している